本庄市・深谷市・伊勢崎市の3市連携「利根川花火大会」
本庄市・深谷市・伊勢崎市の3市連携「利根川花火大会」が8月31日、開催された。
伊勢崎市役所で昨年9月1日に行われた記者会見で、吉田信解本庄市長、臂泰雄(ひじ・やすお)伊勢崎市長、小島(こじま)進深谷市長らは「利根川河川敷で、おおむね6,000万円の予算規模で、スターマインはじめ尺玉花火を打ち上げる」と発表していた。
8月22日にマリアナ諸島近海で発生した台風10号は、日本の南をゆっくりとした速度で北上、27日には非常に強い勢力に発達。本庄市でも29日の22時5分に洪水警報、22時35分には大雨警報が発令された。翌30日早朝にはいずれも注意報に切り替わった。吉田市長は「花火は基本的には雨より風が大敵。風が吹かず雨も小降りになり、河川敷グランドが冠水していないこと、3市に被害が出ていないこと、全国的に救援が必要な大きな被害が出ていない等の条件が整ったら」とSNSに書き込んだ。
30日、3市長で花火大会の開催可否について協議し、3市において現状では大きな被害報告がなく、この後も台風10号の直接的な影響を受ける見込みは少ないと予想されていることなどを踏まえ、予定通り実施することを決めた。
大会当日の31日、3市長は午前7時に改めて協議を行い実施を確認したが、夕方から強風と強雨に。直前で開催を危ぶむ声が再び聞こえ始めたが、17時30分頃、風雨はやみ、西の空には夕焼けが広がり、予定通り、花火大会が開幕。夜空に1万発の花火が打ち上げられた。
三芳町から駆けつけた浅坂尚貴さんは「カメラでずっと撮ってみたかった花火。やっと撮れた」と歓声を上げ、「街並みに浮かぶ花火の雄大さを意識して撮影した。当日は大雨で開催が危ぶまれたが、奇跡の花火大会になった」と話していた。
吉田市長は「人事を尽くして天命を待つ。最後は神仏、そして有縁無縁の精霊のおかげ。塙保己一、渋沢栄一、田島弥平の御霊のおかげと万物の恵みに感謝。今後も3市の連携を深め、地域の結束を固めていきたい」と話す。